《煩わしき挟撃者》の訳文
伝説級特技《煩わしき挟撃者》"Vexing Flanker"(PHB2)。
訳文がちょっと困りもの。
利益の原文(DDI Compediumより)。
Benefit: While you are flanking an enemy, that enemy grants combat advantage to your allies.
利益の邦訳。
利益:君が1体の敵を挟撃している場合、その敵は君の味方全員に対して戦術的優位を与える。
特技としては下のようなもの。
□□□□□□□ □b□□□□□ □□X□□c□ □□□aY□□ □□□□□□□ □□d□□□□ □□□□□□□ a:《煩わしき挟撃者》を持つPC。 b,c,d:aの味方。 X,Y:aの敵。
aはXを挟撃している*1。こういう場合に《煩わしき挟撃者》の利益によって、c、dもXに対して戦術的優位を得られる。
けれども邦訳だと、下のような状況で迷う。
□□□□□□□ □b□□□□□ □□X□□□□ □□□aYc□ □□□□□□□ □□d□□□□ □□□□□□□
aはXとYの2体を挟撃しているわけだが、こういう場合には《煩わしき挟撃者》の利益を得られないように読めてしまう。
実際にはXに対してはc、dも、Yに対してはb、dも戦術的優位を得られるのであっているはず(挟撃によって、もともと戦術的優位を得ているキャラは除いて書いている)。
"an enemy"の不定冠詞"an"は不特定のものを示しているのだと思うから(「ある〜」)、「1体の敵」と訳すといけないんじゃないかな?と思う。
あと伝説級特技《集団挟撃》"Gropu Flanking"(MP)は書き方が異なるだけで利益は同じ。
利益の原文(DDI Compediumより)。
Benefit: While you're flanking an enemy, all allies gain combat advantage against that enemy.
利益の邦訳。
利益:君のすべての味方は、君が挟撃している敵に対して戦術的優位を得る。
こちらの訳は誤解を生まないように思う。
《煩わしき挟撃者》は防衛役(とくに前に立ってガチンコで殴り合うタイプ)が持っておくと嬉しい? ローグだと自分が挟撃位置に立たなくても《煩わしき挟撃者》の利益でダガーやら投げて急所攻撃のせられるね。
*1:bとともに挟撃しているわけだが、その記述はするまでもないかと思うの省略する。